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「漱石熊本散歩」~内坪井 第5旧居を訪ねて~開催報告

 

開催日時 令和5年12月2日(土)10時30分~12時 参加者17名

 

 今年度も漱石忌(12月9日)にちなみ、12月2日(土)、「漱石熊本散歩」を開催しました。今回は、漱石が4年3ヶ月過ごした住居の中で、本年2月に熊本地震被災後修復され、再開した漱石第5旧居を訪れました。当日は晴天に恵まれ、旧居内をゆっくり見学することができました。

 ひと通り見学した後に、廣瀬代理館長から漱石と旧居の話を伺いました。現在の旧居は漱石が住んでいた部分に洋間などが増築され、玄関も現在とは異なりますが、障子やガラス戸などは当時のままであり、広い庭には筆子誕生の際の産湯の井戸も残っています。展示品にも、漱石が千円札の顔になった時に寄贈されたNO4の印字がある千円札や、正岡子規が漱石の俳句を添削した書簡などもあります。説明をお聞きして、改めて見学することとなりました。

 そして、皆さんが楽しみにしていらっしゃる「漱石オリジナル弁当」は今年も戸次元子先生に監修していただき、“青柳”に創作してもらいました。“青柳”の担当者も丁寧に取り組んでくださったそうで、戸次先生からも、当時の漱石の姿を反映したものになり、食べやすくした蕎麦寿司、胃腸の弱かった漱石のための大根おろし、好物の落花生など工夫をこらしたオリジナルのメニューとなったと説明がありました。

 

 参加された皆さんは、お天気に恵まれた中、先生方の話に熱心に耳を傾け、ゆっくりと充実した時間に満喫されたようで、「また参加したい」との声があちらこちらから聞かれました。漱石の熊本での様子に思いを馳せたひとときでした。