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“熊本大学黒髪キャンパス公開講座”開催報告

開催日時 令和6年3月30日(土)14時~15時30分

開催場所 熊本大学黒髪キャンパス くすの木会館レセプションルーム

講  師 熊本大学教授 西槇 偉先生     

     熊本大学教授 坂元昌樹先生 

 

 昨年夏、開催予定でした五高当時の雰囲気を味わいながら学ぶ記念館での公開講座を熊本大学文学部附属漱石・八雲教育研究センターのご協力により、開催することができました。

 講座は、2時限の授業形式で、お二人の先生が丁寧な資料に基づき、各々の研究分野で漱石作品を解説していただきました。

 1限目は西槇偉先生が「『夢十夜』を読む ~中国語訳の視点から~」というテーマで

お話いただきました。日本における『夢十夜』の評価や翻訳と原作の表現の違いなどを、具体的に陳箸や豊子愷の中国語訳の作品を示しながら、読み解かれました。

 2時限目は、坂元昌樹先生が「『倫敦塔』を読む~英文学受容の視点から~」というテーマでした。『倫敦塔』は、2020年の漱石九日読書会でも取り上げていただいた作品です。今回は、漱石とイギリス・ロマン主義の関係をトマス・ド・クインシーへの関心、そして小説『倫敦塔』との関連性について、解説されました。 

 

 参加された皆さんは、桜満開の熊本大学キャンパスで、春うららかなひとときを先生方の研究を通して、五高で教鞭を執った漱石先生に思いを馳せながら、熱心に耳を傾けられていました。(参加者 39名)