我が校の前にある我輩通り。ここから巣立つ卒業生がそれぞれに夢を抱えている様をイメージしました。
辛夷の実がこぼれるように落ちる様子が、人が話をしているように見えたという句です。
読書の秋に漱石を読みふけっている私です。「昔、漱石は確かにこの土地を歩いて、私と同じ秋の空を眺めていたんだな」などと考えている様子を詠みました。
漱石のいない旧家で生まれる新しい生命。同じように漱石の意思や志をこの熊本で受け継いでいる人がいるのではないかと感じて作りました。
これから受験の時期。信愛を受験する中学生や、これから大学へ向かう先輩方の様子を描写しました。
月の出ている夕べに熊本城を訪れている人々。築城以来さまざまなことがあった熊本城を、具(つぶさ)に見てきたのは月だと思い、そんな月にガイドしてもらっているようなイメージで読みました。
満月の明るい月を見ながら熊本の復興を感じたという句です。
団子屋に入っていく顔見知りの先生を発見し、「そういえば今日は漱石の命日だったな」と思いを馳せた句です。「坊っちゃん」を連想して鑑賞いただけたら嬉しいです。
外の秋時雨を眺めながら、なんとなく物思いにふけっている作者。自分の中の鬱屈した気持ちをいっそ筆をとって表現してみようと思った句です。